秋田のDXと医療・看護の未来|エストニア駐日大使講演会・歓迎会に参加【2026年】
2026年10月13日、秋田キャッスルホテルで開催されたエストニア駐日大使アンドレス・ウンガ閣下の講演会・歓迎会に参加。エストニアのデジタル社会や秋田県の医療DXに関する講演、国際交流を通じて学んだことや感じたことを紹介します。
1.エストニア駐日大使講演会・歓迎会に参加
2026年10月13日、秋田市の秋田キャッスルホテルで開催された「駐日エストニア共和国特命全権大使 アンドレス・ウンガ閣下 講演会・歓迎会」に参加しました。
今回の講演会・歓迎会には、秋田県議会議員の宇佐美康人様からお声がけをいただき、参加する機会をいただきました。
現在は秋田市でカーコーティング専門店BLANCを営んでいますが、以前は17年間、看護師として医療現場に携わっていました。
特に救急医療や集中治療の現場では、患者の状態を正確に把握し、必要な情報を医療従事者間で迅速に共有することが、患者の安全や治療の質に直結します。
また、看護管理にも携わる中で、記録業務や情報共有に要する時間、医療従事者の業務負担など、医療現場が抱える課題も実感してきました。
こうした経験から、医療情報の連携や業務効率化を実現する医療DXには、以前から強い関心を持っています。
先日参加した医療・介護分野の展示会「MEDICAL JAPAN TOKYO 2026」でも、AIを活用した看護業務の効率化や医療DXの最新技術について学んできました。展示会での様子は、参加レポートで紹介しています。
▶︎MEDICAL JAPAN TOKYO 2026参加レポート
今回、デジタル先進国として知られるエストニアの取り組みを直接伺えることは、私にとって非常に貴重な機会でした。
当日は第1部の講演会と第2部の歓迎会を通じて、エストニアのデジタル社会や秋田県の医療DXについて学ぶとともに、行政、教育、経済など、さまざまな分野の方々と交流することができました。
2.会場に用意された席札
会場に入ると、各席には参加者の名前が記された席札が用意されていました。
当日は秋田県内の政界、経済界、教育関係者など、さまざまな分野の方々が参加されており、普段の仕事ではなかなかお会いする機会のない方々も多くいらっしゃいました。
私自身、秋田市でカーコーティング専門店を営む一事業者として、このような場に参加できるとは思ってもいませんでした。
席札に記された自分の名前を見ながら、今回いただいたご縁のありがたさを改めて感じました。
3.第1部 講演会の会場
第1部の講演会では、デジタル先進国として知られるエストニアが、どのようにデジタル社会を築いてきたのか、その歩みや実際に運用されている行政サービス、医療分野での取り組みなどについて紹介されました。
特に印象に残ったのは、単に新しい技術やシステムを導入するだけでなく、それらを国民が日常生活の中で利用できる仕組みとして定着させてきたことです。
また、デジタル化を進めるためには、技術そのものだけでなく、利用する人々の理解や信頼が欠かせないという点も興味深く感じました。
日本や秋田県においてDXを推進していくうえでも、多くの示唆を得られる講演内容でした。
4.北岡先生によるエストニアの現状とDXの講演
日本・エストニア友好協会顧問で、元駐エストニア日本国特命全権大使の北岡先生から、エストニアの現状とDX(デジタルトランスフォーメーション)についてお話を伺いました。
講演では、エストニアがデジタル社会を築いてきた背景や、行政サービス、医療、教育など、さまざまな分野での取り組みが紹介されました。
特に印象的だったのは、DXが行政と国民、患者と医療従事者、教師と生徒・保護者、さらにはエストニアと海外をつなぐ役割を果たしているというお話です。
また、デジタル化を推進するうえでは、行政が新しい仕組みを整備するだけでなく、それを利用する国民の理解や信頼が欠かせないという点も強調されていました。
さらに、物流の自動化に取り組むクレベロンや、自律走行型配送ロボットを開発するスターシップテクノロジーズなど、エストニア発の企業についても紹介されました。
行政だけでなく民間企業もデジタル技術を活用し、新たなサービスを生み出していることを知り、DXが社会全体に広がっていることを実感できる講演でした。
5.ウンガ駐日大使による医療ポータルの実演
続いて、アンドレス・ウンガ駐日大使から、エストニアのデジタル社会についてお話を伺いました。
特に印象的だったのは、大使が実際にエストニアの医療ポータルにログインし、ご自身の医療情報を画面に表示しながら説明してくださったことです。
この医療ポータルでは、過去の受診履歴や診療情報、電子処方箋、医療費などを本人が確認できる仕組みが整備されています。さらに、がん検診の案内や臓器提供に関する意思表示など、健康や医療に関わるさまざまな情報も管理できるとのことでした。
電子処方箋については、特定の医療機関や薬局に限定されず、対応する薬局で利用できる仕組みが紹介されました。また、医療費についても、公的な負担と自己負担の状況を本人が確認できる点が興味深く感じられました。
大使は医療の専門家としてではなく、一人の市民として実際にサービスを利用する立場から説明されており、医療DXが特別なものではなく、日常生活の一部として定着している様子が伝わってきました。
ここで、エストニアの医療情報を支えるデータ管理の仕組みにも触れておきたいと思います。
エストニアでは、行政機関などがそれぞれ管理する情報を、X-Road(エックスロード)と呼ばれるデータ連携基盤によって安全につなぐ仕組みが整備されています。
医療分野では全国共通の医療情報システムが構築されており、医療機関をまたいだ診療情報の共有や、国民自身による医療情報の確認が可能になっています。
さらに、KSIブロックチェーンという技術を活用し、医療情報などのデータや記録が不正に改ざんされていないかを検証できる仕組みも取り入れられています。
日本でも医療情報の電子化や地域医療情報連携が進められていますが、地域や医療機関によって情報共有の範囲が異なるなど、全国的な連携には課題が残されています。
エストニアの特徴は、単に情報をデジタル化するだけでなく、国全体で情報を活用できる仕組みを整え、それを国民が日常的に利用できる環境として定着させている点にあります。
私自身、看護師として医療現場に携わってきた経験から、診療情報の共有が患者の安全や医療の質に直結することを実感しています。
今回、大使ご自身の医療情報を実際の画面で確認できたことは、医療DXが制度や技術の話にとどまらず、患者自身が医療情報を把握し、活用できる仕組みとして機能していることを知る、非常に印象深い経験となりました。
6.島田薫秋田県議会副議長による秋田県の医療DXの紹介
島田薫秋田県議会副議長からは、秋田県における医療DXの現状や、地域医療を支える情報連携の取り組みについて説明がありました。
その一つとして紹介されたのが、地域医療情報連携ネットワーク「あきたハートフルネット」です。
これは、参加する医療機関同士で患者の診療情報などを共有し、医療機関をまたいだ診療や地域医療の連携に役立てるための仕組みです。
秋田県では、高齢化や人口減少に加え、医療従事者の確保や地域による医療資源の偏在など、さまざまな課題を抱えています。こうした地域だからこそ、限られた医療資源を有効に活用するための情報連携は重要な意味を持ちます。
前述のエストニアでは、国全体で医療情報を共有・活用できる仕組みが整備されています。 日本でも医療DXの推進に向けてさまざまな取り組みが進められており、秋田県の「あきたハートフルネット」も、地域の医療機関同士をつなぐ重要な仕組みの一つです。
また、この講演で目を引いたのが、島田副議長ご自身がスマートリングとスマートグラスを身につけて登壇されていたことです。
実は先日、東京で開催された医療・介護分野の展示会「MEDICAL JAPAN TOKYO 2026」に参加した際にも、スマートグラスの展示があり、私自身も実際に体験していました。そのときは、こうした技術が医療現場や日常生活の中でどのように活用されていくのか、大きな可能性を感じたところでした。
今回、秋田県議会の副議長という立場にある方が、実際にスマートデバイスを身につけて講演されている姿を目の当たりにし、展示会で触れた技術が身近なところでも活用されていることを実感しました。
医療DXは、単に紙の記録を電子化することではありません。必要な情報を必要なときに共有できる環境を整え、患者の安全性や医療の質を高めるとともに、医療従事者の業務負担軽減にもつなげていくことが重要だと考えています。
今回、エストニアの先進的な取り組みと秋田県の医療DXの現状を同じ会場で伺い、さらに新しいデジタル技術を実際に活用されている姿に触れられたことは、地域医療の将来を考えるうえでも非常に意義のある経験となりました。
7.第2部 歓迎会・鈴木健太秋田県知事のご挨拶
第1部の講演会に続き、第2部ではアンドレス・ウンガ駐日大使をお迎えした歓迎会が開催されました。
歓迎会の冒頭では、鈴木健太秋田県知事からご挨拶があり、英語でスピーチされました。
印象的だったのは、これまで秋田県を訪れた海外の方々との交流について触れられた場面です。
海外からのお客様には、秋田県が日本で最後に訪れる都道府県だと言われることが多いそうですが、今回はウンガ大使から、秋田県が最初に訪れた県だと伺ったとのこと。
知事のユーモアを交えたお話に会場からも笑いが起こり、終始和やかな雰囲気に包まれていました。
国際交流というと、どこか堅い印象を持たれるかもしれませんが、こうした親しみやすいやり取りを通じて、秋田県とエストニアの距離が少し近づいたように感じられる歓迎会の始まりとなりました。
8.自衛隊観閲式関連行事での鈴木健太秋田県知事との一枚
こちらは今回のエストニア駐日大使歓迎会ではなく、2026年10月4日に開催された自衛隊観閲式関連行事で、鈴木健太秋田県知事と撮影させていただいた写真です。
私自身、現在も予備自衛官として活動しており、元自衛官である鈴木知事とは、自衛隊という共通の接点があります。
予備自衛官としての活動については、令和8年度予備自衛官中央訓練の参加記録でも紹介しています。
先日の行事では、知事と直接お話しする機会もいただき、記念撮影にも快く応じていただきました。
今回の歓迎会では残念ながら記念撮影の機会を逃してしまいましたが、短期間のうちに異なる行事でお目にかかることができたのも、私にとって印象深い出来事でした。
カーコーティング専門店の経営者でありながら、予備自衛官としても活動するという少し変わった経歴ですが、こうしたご縁を大切にしていきたいと感じています。
9.北岡先生とウンガ大使への記念品贈呈
歓迎会では、アンドレス・ウンガ駐日大使と北岡先生への記念品贈呈も行われました。
贈られたのは、秋田県湯沢市川連地区に受け継がれる伝統工芸品「川連漆器」だったと記憶しています。
川連漆器は、長い歴史を持つ秋田を代表する伝統工芸品の一つです。職人の技術によって丁寧に仕上げられる漆器には、地域の文化やものづくりの歴史が息づいています。
第1部ではエストニアの先進的なデジタル社会について学び、第2部では秋田が誇る伝統工芸品を通じて歓迎の気持ちを伝える。
最新のデジタル技術と、長い年月をかけて受け継がれてきた伝統文化。異なる分野ではありますが、どちらもその国や地域の発展を支える大切な財産です。
今回の記念品贈呈は、秋田県とエストニアの友好関係を象徴する、印象深い場面となりました。
10.国際教養大学 モンテ・カセム学長との交流
歓迎会では、秋田市にある国際教養大学(AIU)のモンテ・カセム学長からもご挨拶がありました。
国際教養大学は、すべての授業を原則英語で行うなど、国際的な教育環境を特色とする大学です。秋田に拠点を置きながら、世界各国の大学との交流や留学生の受け入れを通じて、グローバルに活躍できる人材の育成に取り組んでいます。
実は今回の歓迎会で、カセム学長と直接ご挨拶し、名刺交換をさせていただく機会がありました。
お話を伺う中で意外だったのが、学長も大変な車好きだったことです。
私自身も長年車が好きで、現在はカーコーティング専門店を営んでいることもあり、思いがけず車談義に花が咲きました。
国際的な教育機関を率いる学長という立場の方ですが、車の話になると、お互い一人の車好きとして自然に会話が弾み、楽しいひとときとなりました。
さらに嬉しかったのは、歓迎会の帰り際にも、カセム学長の方から再び声をかけてくださったことです。
再び車の話で盛り上がり、短い時間の中で二度も交流する機会をいただけたことが、とても印象に残っています。
国際交流やDXをテーマとした会で、まさか車という共通の趣味を通じて、このようなご縁が生まれるとは想像もしていませんでした。
立場や肩書き、職業が違っても、共通の趣味があれば自然と距離が縮まる。そんな人と人とのつながりの面白さを改めて感じた、今回の歓迎会でも特に心に残る出来事でした。
11.秋田県立大学 福田学長のご挨拶
続いて、秋田県立大学の福田学長からもご挨拶がありました。
秋田県立大学は、システム科学技術や生物資源科学などの分野を中心に、専門的な教育・研究を展開している大学です。地域の企業や自治体との連携にも取り組んでおり、研究成果の社会実装や地域産業を支える人材育成など、秋田県の発展において重要な役割を担っています。
今回の歓迎会には、行政や経済界だけでなく、国際教養大学や秋田県立大学といった県内の高等教育機関の関係者も参加されていました。
第1部で紹介されたエストニアのDXも、行政だけで実現できるものではなく、教育機関や民間企業など、さまざまな分野との連携が欠かせません。
こうした異なる立場の方々が一堂に会し、国際交流を通じて新たなつながりを築くことにも、今回の歓迎会の大きな意義があったと感じました。
12.歓迎会で提供されたお料理
歓迎会では、会場となった秋田キャッスルホテルのお料理も振る舞われました。
第1部の講演会とはまた違った和やかな雰囲気の中、美味しいお料理を楽しみながら、さまざまな分野の参加者同士で交流を深めることができました。
13.秋田の日本酒も紹介
歓迎会の会場には、秋田県内で造られた日本酒も用意されていました。
豊かな自然と良質な水、酒造りの伝統に恵まれた秋田県は、日本有数の酒どころとしても知られています。
中でも個人的に好きな日本酒の一つである「角右衛門」も用意されており、今回も美味しくいただきました。
今回の歓迎会は、エストニアとの交流を深めるだけでなく、秋田の食文化や地域の魅力を海外の方々に知っていただく機会にもなっていました。
14.多くの方々が参加された歓迎会
歓迎会には、政界、経済界、教育関係者など、秋田県内のさまざまな分野で活躍されている方々が参加されていました。
普段の仕事ではなかなかお会いする機会のない方々ともお話しすることができ、私自身にとって大変貴重な時間となりました。
また、会場では、以前から親しくさせていただいている東成瀬村テックソリューションズ株式会社の社長室長、牧野恭章様ともお会いしました。
牧野様とは、成瀬ダムまつりやなるフェスなどの地域イベントを通じても交流があり、秋田県の医療DXについても以前から意見を交わしています。
2026年4月に秋田市で開催された「なるフェス2026」には、BLANCとして出展しました。当日の様子は参加レポートで紹介しています。
今後は私自身の医療現場での経験も生かしながら、牧野様と連携し、秋田の医療DXの推進に向けて取り組んでいきたいと考えています。
そして、今回の講演会・歓迎会への参加にあたり何より感謝しているのが、秋田県議会議員の宇佐美康人様です。
今回お声がけをいただいただけでなく、会場でも多くの方々をご紹介いただき、普段の仕事では得られないような貴重な交流の機会をつくってくださいました。
さらに、アンドレス・ウンガ駐日大使にも直接ご紹介いただき、大使とお話しする機会に恵まれました。
短い時間ではありましたが、直接言葉を交わすことができ、最後には記念撮影にも快く応じていただきました。
秋田市でカーコーティング専門店を営む一事業者として、このような国際交流の場に参加し、エストニアの取り組みを学び、多くの方々とお話しできたことは、私にとって忘れられない経験となりました。
こうした貴重な経験ができたのも、宇佐美県議がご縁をつないでくださったおかげです。
改めまして、今回お声がけいただいた宇佐美康人県議、そして温かく迎えてくださったウンガ駐日大使をはじめ、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
MCC−Complete秋田『BLANC』
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